世の中には占いというものがあります。全く当たらないといわれつつも当たることもあるとか。そして、その占いが何を元にしていたかというと、実は何でもない過去の周期的な値動きを統計的に解析して、占いにしていたのに過ぎなかったのです。

例えば占星術では、周期的な星の動きを記録して、同じ星の動きがあったときに過去に何が起きたかを調べると、地震の長期周波動や太陽サイクルの影響などが分かってきます。古代の人は、このようなサイクルを見出して占いとして活用していました。

現代では、占いは、統計解析という学問に代わり、過去の統計的な値動きかに今後のトレンドを予測するということが行われています。しかしながら、人類が昔から使ってきた占いの技術を忘れてしまっています。

ここでは、我々が使ってきた占いを用いて、今後の長期相場予測を紹介していきます。

九星気学による予測

九星気学とは、中国の占星暦で、日本でも研究者が多くいます。あまり、公にはされていないので、私も最近まで全く知らなかったのですが、基礎的な考え方が少しだけ公開されていました。

基本的には、九星では、9年単位の栄枯盛衰の周期を繰り返すと考えます。

下記に、9年サイクルにおけるアセットクラスの推移を掲載しました。2020年については株価が下がり、債券が上がる年になっています。しかしながら、2024年に向けて上昇が加速する最初の年になるという見方もできます。

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カバラ運命数サイクル

次に、この 9年サイクルとして、カバラ運命数サイクルというものがあります。カバラ運命数とは、西暦の数次の4ケタの各桁を足し上げて、出てきた数をもとに運命を占うというものです。ただし、11と22はそれぞれ、2と4にならずそこでストップします。

ちなみに、来年は運命数が4の不安定な迷いの年ですが、これが 22だと理想に燃える上昇の年となります。1939年から1993年までがこの 22の年に該当し、平均して上昇率は+3パーセントとなっています。

つまり、カバラサイクルで見ても来年はマイナスの傾向が強いということになります。

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十二支サイクル

九星気学では、干支を使っても予測を行っています。毎年新春の株式相場の予測でも干支を使って来年は上がるかどうかが話題になっています。

来年は子年です。12年サイクルで見ても、平均してプラス圏で推移しているものの、今年よりパフォーマンス低下という結果になっています。また、9年サイクルと同様に、今後大きな株式上昇は2023年から2024年にかけてやってくることもわかります。

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さて、この十二支のサイクルで好景気の時期から不況の時期までをバイオリズムのグラフで表したものでみると、このアセットクラスがいまどのようなステージにいるのかが分かって面白いです。

ダウ平均に関しては、2024年のピークを目指して上昇する最初の年にいます。金価格に関しては、2023年からの株価の上昇に合わせて下落することが見込まれます。ビットコインに関しては、当面この不調な時期を抜け出さないと考えられます。

このように 12年のサイクルで物事は変動するというのが、十二支占いの神髄であり、過去に 12年の周期性を伴って的中してきたのです。

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10年代サイクル

最後に、10年代サイクルというものがあります。日本では、三菱UFJ・モルガンスタンレー証券の景気循環研究所所長である嶋中雄二氏が、西暦下二桁の前半の年に景気が悪く、後半の年に景気は良いというサイクルを提唱しています。カリスマ投資家のラリーウイリアムズ氏もこの10年代サイクルについてはよく研究しており、9のつく年にはバブルが発生しやすい、0のつく年から2のつく年にかけては株式市場のパフォーマンスは低いということを発見しています。

過去には、ピークを付けた9のつく年として、1919年の大戦景気に浮かれた日本の株式指数、1929年のダウ平均、1979年のゴールド、1989年の日経平均、1999年のITバブルなどがあります。

0のつく年から始まった長期下落としては、1930年からの世界恐慌による下落、1980年からのゴールド価格下落、1990年から始まった日経平均のバブル崩壊、2000年から始まったITバブル崩壊、2010年から始まった日本の民主党政治や東日本大震災などによる円高不況などがあります。

下記のアセットクラスの推移をみましても、ダウ平均は 0のつく年から 2のつく年までの間にパフォーマンスが低下する傾向にあります。

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大統領選挙サイクル

おまけとして、下記に大統領選挙サイクルを載せます。大統領選挙の前の年には大型の景気対策を打って再選しようという意識が働くのか株価が一番パフォーマンスが高いという結果になっています。しかしながら、過去100年のダウ平均で見てみれば大統領選挙の年でも株価は上昇しています。2019年ほどの上昇が期待できないかもしれないですが、それでもなお株価は失望する結果にならないということでしょう。

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まとめ

さて、ここまで4年から12年までの、占いやアノマリーといわれるサイクルを見てきました。どの結果を見ても、2019年に比べれば 2020年は弱含み、場合によっては株価が下落する可能性もあります。そして、この傾向は 2022年まで続くのです。2023年から2024年にかけては株価は大きく上昇します

以上、2020年のリスクをお分かりいただきましたでしょうか。私はこのようなサイクルによる予測結果から、当初は2020年は年の後半からかなり大きな下落波動が来るだろうと考えていましたが、より大きなサイクルや現在のアメリカ連邦政府準備の政策決定などを見て若干考えを修正しています。

サイクルはあくまでも過去の平均的な値動きであり、過去には上がった年もあれば下がった年もあります。ですから、うのみにするのではなくあくまで参考程度にとどめておくのが望ましいでしょう。