皆さんお元気でしょう。前回の記事では、短期的に9月にビットコインが持ち合いを放れて下落し、12月まで下落し転換点を迎えるというところまでお話ししました。
前回、ビットコイン価格は季節性の観点から2020年の5月ぐらいまで上昇する可能性があるものの、中期的には弱気であるといましたが、今回については、具体的にビットコイン価格がいつになったら長期的な大底を迎えるのかについてお話ししたいと思います。
複合循環の考え方
私は景気サイクルをリサーチしておりまして、景気循環理論には最も重要な考え方があります。それは、大きなサイクルは小さなサイクルを支配するものという考えです。これを複合循環理論と呼びます。
例えば、株価には 40カ月のキチンサイクル、108か月のジュグラーサイクル、54年のゴンドラチェフサイクルがあります。そして、キチンサイクルが底打ちしていても、ジュグラーサイクルが下落局面にあれば、株価は短期的に底打ちに終わり、サイクルピークを迎えた後の下落はさらに激しいものになります。
最も大きなサイクルに人口サイクルがあります。日本の人口サイクルは、縄文時代以来2000年ぶりにピークを打ったといわれていおります。このため、ボーナス人口がピークを迎えが1990年、あらゆる株価のサイクルが上昇局面になっても、ピークが終わればより激しい下落がやってきて、さらに大きく下落するという失われた30年になっています。
ビットコイン価格についても同じような考え方ができます。
ビットコインと土星やぎ座のサイクル
ビットコインに知られているサイクルとしては、一般的に半減期サイクルというものがあります。2008年以来、半減期は、2012年、2016年とやってきており、その半減期の翌年には大きなバブル相場が来ています。
半減期による流通量の減少をモデル化したものが、S2Fモデルと呼ばれるものであり、このモデルによればビットコイン価格は2020年を迎えてから 100000ドルになる可能性があります。
しかしながら、これは4年ごとにおこるサイクルです。より大きなスパンのサイクルがあれば、当然、そのより大きなサイクルに支配されるものです。
私が注目しているのは、約30年ごとにおこるとされている土星やぎ座サイクルです。過去に土星がやぎ座に入った時を振り返ってみますと、世界大恐慌、日本のバブル崩壊が起こっています。
土星はサタンとよばれる悪魔の星です。やぎ座は、一般的に不景気になるとされる星座です。そして、土星がやぎ座に入った2017年12月にビットコイン価格はピークを迎えました。
この土星やぎ座期間は3年間となります。2020年12月まで土星やぎ時代が続くのです。
過去の世界大恐慌、日本のバブル崩壊との比較
それでは、過去の世界大恐慌、日本のバブル崩壊との比較を行ってみました。下記のチャートは、ピーク時を100とする各アセットクラスの推移です。過去の土星やぎ座に支配されたアセットクラスとの比較でみましても、土星やぎ時代が終焉を迎える 2020年の後半から 2021年にかけてまで下落を続けて、大底を迎えると想定しています。
これは、半減期サイクルの値動きとは正反対の値動きです。しかしながら、4年の半減期サイクルを支配する30年のサイクルです。半減期の要因による上昇があっても、基本的には下の圧力が非常に強い2020年となります。お分かりいただきましたでしょうか。
クオンツアナリストのプランB氏氏による定量的なS2Fモデルは、過去2回におこった短い4年の半減期サイクルにのみ焦点をあてたものであり限界があること、そして、金融占星術という1000年にわたる知見が生きるということを。
天王星サイクルについて
しかしながら、また希望もあります。土星よりさらに長い天王星サイクルが、2026年までドルの下落を暗示しているからです。次のチャートは、84年とされる天王星サイクル上のゴールド価格を 12星座に分けて表示したものです。天王星の入居する星座は、7年おきに変わるのですが、そのたびにドル安ドル高が切り替わります。つまり、ドル安の時代は15年おきにくる計算です。
現在の天王星がおうし座に入居する時代は、金融システムが変革されるとされています。基本的にはドル覇権システムが揺らぐ時代です。ですから、ビットコイン価格が2021年までに大底を迎えてからは、再び過去最高値を更新するような上昇相場に戻っていくのではないかと考えています。
全体的な市況について、これからどうするべきか
それでは、このようなビットコイン価格の中長期的な下落を目の前にして、私たちはどのようにすべきでしょうか。
私が現在の国際政治の状況から考えますと、中国による人民元のビットコイン化、ビットコインによるドル覇権崩壊の野望を阻止するために、アメリカ政府が締め付けをかなり強化していると考えます。私が口座を作成したビットトレックスからも、詳細な本人確認資料の提出を求められ、提出がなければ口座を閉鎖すると通告されました。その後、外国人口座はヨーロッパに拠点を移すという連絡がきました。アメリカ政府の締め付けがかなり厳しくなっているようです。そのため、アメリカ株以外の資産は当面、持つべきでないと考えす。
当面、トランプバブルに支えられたアメリカ株の一極集中的な上昇が続くでしょう。そして、このバブルはいつもとおり、最後に大きな打ち上げ花火をやって終わります。
打ち上げ花火が終われば、下がるのはアメリカ株だけではありません。下落基調であった新興国の株式、ビットコイン、安定とされるゴールドまでも、リーマンショックの時のように現金以外は、何もかもめちゃくちゃにたたき売られることが想定されます。
ですから、私は全体的なアセットマーケットの様子を見ながら、債券先物CFDのロングを来年考えなければいけない状況になると想定しています。当面は、このアメリカ株の上昇にのりますが、今後はベテランの投資家でも大きなやけどをする可能性があるという相場であることは間違いないでしょう。