米国

アメリカは、今の世界だけでなく、世界史上最大の債務国だ。この債務への利子は現在人工的に低くされており、その利子は法外に低い。米国政府は巨額の債務を抱え、幾つかの州や年金基金は実は破綻しています。米国が存続している唯一の理由は、通貨のアメリカドルを発行する権限を持っているからです。

確かに英国のEU(欧州連合)からの離脱決定、シリア内戦などの影響で買われている面はありますが、米ドルはバブルのような状況で、過大評価されていると感じます。

現時点では米国は最良の市場だろう。 おそらく住むのに最良ではないだろうが、最良の市場だろう。安全資産である米ドルが2018年から2019年にかけての避難場所になる。

米ドルは現在、最も良い通貨と言えます。なぜなら投資家が他の通貨を買いたがらないから。

2017年以降、世界経済はリーマンショックよりも悲惨な状況に陥る可能性がある。再び弱気相場に入る時は、人生最悪のものとなろう。債務はあらゆる場所に存在し、今やさらに大きく増えている。

アメリカ経済の破綻は2018年~2019年に、もしかしたら2020年、本当にまもなく訪れる。

日本

日本株はこれからも大きく上がるでしょう。私自身、数週間前に日本の株を買い足しました。日本銀行がいまの金融政策を続ける限り、私は日本の株を所有し続けるつもりです。

しかし、この日本株の活況はあくまでも日本政府が人工的に株価を上げているに過ぎないという点が重要です。日本の景気にしても、異次元の金融緩和で円という通貨の価値を切り下げたことで、一部の大手企業がその恩恵を得ているだけ。

そもそも円安になり、株価が上がったことで、日本人の生活や暮らしはよくなりましたか。答えは『NO』でしょう。

アベノミクスといわれる経済政策は、短期的に投資家や大企業を潤すだけ。アベノミクスが非常に危険なのは、それが人工的に低金利の状況を作って、借金をしやすくしていることです。

日本はいまGDPの240%、じつに1000兆円を超す巨額赤字を抱えています。そのうえ、猛烈なペースで進む人口減少社会に突入してきたため、とてもじゃないがこの借金を返済することはできない状況になってきました。

いま50歳前後の中年の日本人であれば、30年後は80歳ですから、誰かがケアしてくれるかもしれません。日本の国庫には、老齢人口を支えるおカネはまだ残っているでしょう。しかし、30年後に40歳になる日本人には、老後を支えてくれる人もカネもない。

このままいけば、いま日本人の10歳の子どもが40歳になる頃には、日本は大変なトラブルを抱えていることでしょう。小さな子どもの日本人にとって、未来はすでに『短い』わけです。

日本政府が手段を講じない限り、日本は将来的に『破産』することになります。それは計算すれば誰でも簡単にわかることです。私はなにもクレイジーなことを言っているわけではなく、事実を言っているのです。

借金は毎年膨張し、人口は毎年減少し続けているのだから、必ずそのツケが回ってきます。

もちろん、それは6ヵ月後とか20週間後に起きるわけではありません。短期的には、日本の株価はまだ上昇するでしょう。

しかし、20年後、30年後(2037-2047)には、日本が大惨事に襲われている可能性は十分にあるということです。20年後に振り返った時には、安倍晋三首相は日本経済を破壊させた張本人として歴史に名を刻んでいるでしょうね。

これからの日本では生まれてくる子どもの数がますます少なくなり、移民も入ってこないため、人口減少のスピードが急加速していく。

借金はさらに膨張し、その返済のために増税が度々断行される。それでも借金は返済しきれないので、次には年金などの社会保障が取り崩されていく。

日本人の生活水準はそうして徐々に悪化し、生活苦にあえぐ日本人が増え、いよいよ打つ手がなくなる。最終的には見たくもない破産劇が待っている、と。

もし私が10歳の日本人ならAK-47を購入するか、この国を去ることを選ぶだろう。

日本の破綻はすでに始まっているとも言える。人口減少が始まり、負債はまるでロケットのように増え続けている。日本の平均株価は2016年の時点で25年前より安い。実は、こんな国は他にはない。それによって人口が突然増えるものではないが、移民を受け入れるべきだろう。日本の人は嫌がるかもしれないが。

私は日本が大好きですが、この国は少子高齢化が進み、非常に深刻なペースで衰退しています。人口が減り続けるまま世界から隔離されていてはいけません。出生率を上げる努力をしないで移民も受け入れず、借金を増やすことをやめない国に、明るい未来はない。

かつてビルマ(現ミャンマー)はアジアで最も豊かな国の一つでした。しかし62年、クーデターによって軍が政権を握り、外国人を追い出して門戸を閉ざし産業を国有化してしまいました。自分たちはとてもリッチで成功しているからと鎖国を続けたために近代化が遅れ、もっとも貧しい国になってしまった。強大な帝国だったエチオピアも17世紀、宗教対立から鎖国を実施し、次第に衰退してしまったのです。

政府はやがて年金をカットするなどの過酷な政策を実施せざるをえず、国民を苦しめることになります。歴史を紐解けば、インフレは生活費を上昇させ、真面目に働いて貯蓄に励む人たちの暮らしを破壊することは明らかです。

そして、彼らの怒りが高まると、深刻な社会不安を招きます。モラルが低下した人々は安易な解決策を求め、白馬に乗った女性が現れて私があなたがたを救う。私に従ってくださいと言ってくれるのを待つようになる。

真っ先に非難の矛先が向かうのは外国人です。体臭がきつい。食べ物まで臭いなどと言われ始め、それが戦争へとつながっていく。次のターゲットは銀行で、悪の権化のように言われます。聖書には、激高したイエスがテーブルをひっくり返して神殿から両替商を追い出す場面が出てきます。いつの時代も、生活が悪化すると金融関係者は嫌われる。メディアも敵視され、ろくでなしの記者たちが煽るから問題が発生したと言われ、これが検閲につながるのです。インフレで苦しめられた国民がこの3者を責めるという図式は、いつの世にも当てはまります。

これから50年後、日本は確実に人口が減る。それだけに、いろんな国で生きていけるように準備するのは大事なことだ。

移民たちは一般的に勇敢で野心家が多い。頭もよくて冒険好きです。日本の若者も外へ出て、誰も知り合いがいなくて言葉も通じない国へ行ってみるべきです。冒険しないと、つまらない人生になってしまいますよ。

内向きと言われている日本の若者も、外へ出て、誰も知り合いがいなくて言葉も通じない国へ行ってみるべきです。冒険しないと、つまらない人生になってしまいますよ。

朝鮮

長期的には、朝鮮半島の北と南が統合され、United Koreaとなり、日本にとって強力な経済的ライバルとなる。

今の北朝鮮は1980年代の中国のようなものだ。向こう20年、世界で最もエキサイティングな国になるだろう。北朝鮮では全てがチャンスだ。

可能であれば、持っているお金すべてを(北朝鮮に)投資したい。

金正恩(キム・ジョンウン)の父や祖父の代なら、絶対投資しないだろう。毛沢東時代の中国なら中国に投資しないと同じことだ。

しかし、毛はこの世を去り、鄧小平が大きな変化をもたらした。北朝鮮では大きな変化が起きている。その子(金正恩北朝鮮労働党第一書記)が驚くべき変化を作りだしている。

韓国と北朝鮮は統合するでしょう。1つの国家になれば人口は約7600万人。北朝鮮の中国との国境付近には、教育水準が高い、安価な労働力が豊富にあります。北朝鮮には天然資源があるし、国土を開放して農家をたくさん受け入れようとする動きにもなるでしょう。また韓国ではたくさんの資本や知識が集積しています。

移住するなら、おカネをすべて持って行けるなら北朝鮮でしょうね。1980年の中国、2010年のミャンマー、そして今の北朝鮮の状況は非常によく似ていて、北朝鮮は今後の展開が楽しみなところです。

特に日本人にとって外国語を習得することはきわめて重要です。みなさんが将来頼るのは国内ではなく、海外の市場だからです。

すでに英語が話せる人は、さらに中国語やスペイン語をやるといいでしょう。スペイン語がわかればイタリア語なども理解できるようになるでしょうし、ラテンアメリカの人口は減少していませんから。朝鮮語を学ぶという選択肢もありますね。私はおそらく5年以内に、朝鮮半島の統一が実現するのではないかと予想しています。

中国は北朝鮮北部でインフラを充実させるために多額の資金を投じていますから、北部の人たちはすでに外の世界に触れており、闇市も存在します。こうやって、少しずつ開けてきているのです。

統一されれば、今後30年において朝鮮半島は大きな力を持つでしょう。北朝鮮には、高い教育を受けてよく訓練された安い労働力がありますし、天然資源も豊富です。韓国には巨大な資本がある。日本はとても彼らに勝てないでしょう。

中国

日本は世界最大の債権国です。アメリカはその反対で、世界最悪の債務国、いわゆる経済破綻同然の借金まみれ。日本政府がアメリカ国債を律儀に買い入れていますが、完全に間違っています。ドルを買い支えたり、アメリカ国債を買い増したりするくらいなら、中国に投資すべきです。日本は中国経済の発展や調整の過程で大儲けできるチャンスがいくらでもあります。実に恵まれたポジションにいます。中国脅威論や中国崩壊シナリオをもっともらしく唱える人々もいますが、中国に行ってみてください。そんな時代遅れの見方は氷解するでしょう。

19世紀は英国の時代、20世紀は米国の時代、21世紀は中国の時代。将来、世界1位の経済大国は中国になるでしょう。

中国とアジアの時代が来ることを予言して、2007年に米国から移住したシンガポールの自宅にて今、一番の投資対象と語る2人の娘と。生まれたときから中国人のベビーシッターをつけ、2人ともバイリンガルに育てた。

中国人は賢いですよ。アメリカと事を構えるようなバカなことはしないでしょう。少なくとも今後20年程度はね。これまで一人っ子政策を続けてきたため、戦争ができない国になっているからです。何しろ、どの家も基本的には子どもは一人だけ。大事な一人息子を海外の戦場に送るようなことになれば、それこそ革命が起こります。

検閲が行われている中国でエンターテインメントビジネスに関わるなんて正気の沙汰ではないと、過去50年くらい誰もが思っていたでしょう。

しかし北京では12年以来、中国文化を再生させようという動きがあるのです。これまで商標や著作権を保護するという考えは浸透しておらず、海賊版や盗用などが横行していましたが、中国政府はダイナミックな自国文化の再構築を目指し、作家やアーティストたちを保護するために動き出しました。

長年野放しにしてきたところに、いよいよメスを入れたのです。まさに歴史的な変化が中国で起ころうとしています。FABは将来、ディズニーのような企業に成長するかもしれない。

若い人は絶対に中国語を勉強すべきです。日本に骨を埋めるつもりなら、農地を買ってトラクターを運転できるようにもなってください。これからは農業の担い手が不足するので、食糧を生産できる人の将来は安泰です。かなりのお金儲けが期待できます。

中国語の勉強と同じで、ライバルが少ないうちに始めれば、15年後に農家として大成功したあなたのもとにここで働かせてくださいと言ってくる人が現れますよ。

中国は、ある部分ではうまくいくだろうし、ある部分ではうまくいかない。あるいは問題は放置されたままになる。中国経済を見る際は、これらのポイントに注意する必要がある。つまり、政府の関心がどこにあるかだ。

ロシア

私はロシアが、中国に次ぐ第2位の経済大国になる可能性があると予想しています。

ロシアは巨大だ。それに資源も豊富である。多くの国がロシアと本当はビジネスしたいと思っているはずだ。だから、米国の経済制裁はうまく機能しないだろう。制裁を課せば、ロシア市場はもっと下がるだろうけど、私はその時、また買うね。

ルーブルも今年3月に過去最安値を記録した。だからルーブルも買ったよ。この判断は、すぐには実を結ばないと思うが、長期的に見ればうまくいくだろう。

投資哲学

テレビや雑誌、インターネットで得られる知識や情報に頼ってはいけません。賢明な投資家であるためには自分自身で経験し、自分の頭で考えること。だから私はテレビを見ません。若い人はインターネットに依存していますが、ネット上の情報で『世の中を理解した』と信じている人の視野は狭い。投資で成功したいなら、それを心に留めて、自分の眼力を磨いてください。

自分が何をしようとしているのか、わからない時には、何もするな。

成功するには気分転換が欠かせない。何もしない時間も貴重だ。忍耐力を養うことになる。

投資するなら自分がよくわかっているものを選ぶこと。他人が持ちかける耳寄りな話を鵜呑みにすると、おそらく損をします。車でもファッションでも、好きで詳しく知っている業界があれば、まずその業界への投資から始めるべきです。新商品の発売など新しい動きがあったら自分でリサーチをしてみて、うまくいきそうだと思えばその企業の株を買う。新商品の価値がどれくらい持続するか、競合他社はどう動くか、次の商品はいつ出るかなど、あなたのほうが私やウォール街の投資家よりもよく知っているでしょうから、売り時もわかるはずです。

30代の読者には、さらに住まいの所有を勧めます。家を持てば、この先住む場所の心配をしなくてすむし、持ち家は安定資産ですから、自分の身になにか起こったときに頼ることができます。同時に、万一に備えて生命保険などの各種保険に加入すべきです。こうして持ち家と保険を手にして初めて、他の方法による資産形成について学べるのです

すべての人に助言したいのは、海外にも資産を持つことです。日本は安泰であると信じたいでしょうが、いつなにが起きてもおかしくない。私は、最悪の投資先のひとつと言われていた70年代の日本に投資して成功しました。旅行で行ったことがあるとか、親しみを持てるとか、どの国でもいいので海外での資産運用を検討してください。これこそが本当に自分を守るための保険であり、お金を増やす手段ですよ。

私がウォール街で働き始めた1960年代当時は、それこそ永遠に続くのではと思われたほどの好景気で、誰もがいとも簡単に稼げるなどと調子のよいことばかり口にしていたのです。でも、バブルはあっけなく崩壊した。

このことで、私は物事に対して疑いの目を持つべきだと悟ったのです。メディアで見聞きしたことを鵜呑みにせず、まずは可能な限り多方面から情報を得ることです。そうすれば、現実に起こっていることの核心を見つけ出すことができるのですから。

70年代にジョージ・ソロスと立ち上げたヘッジファンドが成功したのも、ほかの人が目もくれないようなところに投資したからです。当時はまだ、たとえば日本に興味を持つ投資家は非常に少なかったのですが、2人とも海外に目を向けていました。空売りもやっている人はほとんどいませんでしたが、私たちは積極的に行いました。

今振り返ると、多額の借り入れがあっていつ倒産してもおかしくなかったのですが、投資先の選択が正しかったので利益を得ることができたのです。もし間違っていたら、1日ですべてを失っていたでしょう。

インターネットがない時代は、複数の米紙を読むのに加え、英国やカナダ、日本などの新聞を取り寄せて毎朝読んでいました。そして、できる限り多くの個人や企業を訪ね、彼らの競合相手からも話を聞きました。このやり方は今も変わっていません。

投資をやっていると、歩みを止めることはできません。常にもっと多くのことを学ぼうとし続けなければならないのです。この姿勢は、私がイェール大学に入学したときからです。決して優秀な学生ではなかったから、できる限りの知識を得たと思える瞬間まで、勉強の手を緩めないと決めたのです。仕事をやり続ける、学び続けるというのは、狂気と紙一重ともいえるくらいのこだわりです。別の言葉に置きかえるなら粘り強さでしょうか。

世の中には、とても頭がいいのに成功していない人たちがたくさんいます。容姿端麗でも、才能に恵まれていても、学歴が高くても、まったく芽が出ない人がいる。成功するのは、粘り強くやり続けられる人だけです。だからあきらめてはいけません。

  • 正しい決断のためには、運動して、しっかり寝ること。
  • 他人のために正しい行いをせよ。
  • 贅沢を愛するパートナーは選ばない。
  • 大好きなことを見つければ、お金は自然に入ってくる。