NYダウ平均の年別季節性

 過去記事「
」で検証したように、日経平均株価は季節性から考えても今後厳しい展開になります。

 今回は、NYダウ平均の1920年以降のデータにより、ダウ平均の季節性・アノマリーを検証してみます。下記のグラフは、5のつく年におけるダウ工業平均のパフォーマンスです。なんと、2015年は、現時点で過去最悪の収益率になっています。

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 下記のグラフは、各年代におけるNYダウ平均の収益率です。2010年代は、2015年になって初めて収益率がマイナスになろうとしています。量的金融緩和により、バブルを作り出した反動が、これから起ころうとしているのです。

 1920年から現在までの年別収益率を確認すると、日経平均株価と同じように、6のつく年、7のつく年、8のつく年は、5のつく年に比べて成績が悪くなっていることから、2015年のパフォーマンスがマイナスで終わってしまった場合、向こう3年程度は下落が続くと予測できます。

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NYダウ平均の月別季節性

 次に、NYダウ平均の月別季節性を検証します。下記の表には、1920年から現在まで、1990年から現在まで、2000年から現在まで、及び2015年の月別収益率を掲載しています。

 1920年から現在までは、9月の収益率がマイナスになっています。また、1990年から現在までは、8月及び9月の収益率がマイナスとなっています。

 8月に続いて9月も厳しい展開になり、NYダウ平均は、1割程度下落することが予測されます。

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 下記のグラフは、1920年から現在まで、1990年から現在まで、2000年から現在まで、及び2015年の累積収益率の推移です。確認すると、NYダウ平均は、10月中旬に底打ちする傾向があることがわかります。

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NYダウ平均及び金価格の1920年代、1970年代との相似性

  次に、ダウ平均と金価格の推移ですが、世界恐慌後の推移及び1970年代の推移と相似していることに気が付いたので、下記にチャートを掲載します。

 1929年に世界恐慌が起きた後、ダウ平均は1937年、1946年にピークを付けました。また、1970年代にダウ平均は、メガホンパターンを形成し、大きなトレンドができず乱高下を繰り返しました。

  更に、2000年以降の動きですが、2000年にITバブルが崩壊した後、2007年、2015年にピークを付けています。 そして、いずれの年代においても、株価が下落するのに合わせて、金価格は大きく上昇していきました。
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NYダウ平均のメガホンパターン

  元東京銀行の為替ディーラーでゴッドハンドの異名をとる若林栄四氏は、現在のNYダウ平均の値動きを、1970年代の値動きと同様のメガホンパターンと呼んでいます。

 このパターンが的中すれば、NYダウ平均は下記のグラフのように、今後大きく下落して1万ドルの大台をあっさり割ってしまうことになります。

 なお、下図の半円は、株価の9年サイクル(ジュグラーサイクル)です。サイクル理論から見ても、NYダウ平均は、ちょうどピークに達しています。

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