私は、日経平均株価のキチンサイクル及びジュグラーサイクルを記録していますので、過去の統計をもとにして、今後の動きを正確に予測することができます。

キチンサイクルの推移

 では、下記の統計表をご確認ください。今回のキチンサイクルですが、2012年6月に開始して以来、37か月間上昇しており、ようやく調整が入ったところです。

 今回のキチンサイクルの上昇率は、所得倍増計画が策定された1970年以来の高い上昇率となっています。

 過去の推移と比較すると、ちょうど1986年10月からのキチンサイクル、2003年4月からのキチンサイクルとほぼ同じ上昇率、上昇期間であることがわかります。

 特に、人口ボーナスの崖の上にいるという点では、1986年10月からのキチンサイクルとほぼ同じ動きをすると思われます。

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1986年との比較

  そこで、下記の表に1986年10月からの日経平均株価の値動きと現在の値動きの推移図を掲載します。1986年10月からの推移の始点は、現在の値動きと比較しやすいように8600円に調整してあります。

 すると、2015年11月に15000円前後でいったん底入れして、2016年2月に17000円まで戻した後、2017年11月に10000円の大台を割れることになります。

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2003年との比較

 次に、2003年4月からの値動きと比較します。2003年4月からの推移の始点は、現在の値動きと比較しやすいように、8600円に調整してあります。

 すると、当面の下値目途は15000円となり、戻り高値が2016年4月頃までに19600円となります。2017年11月に10000円の大台を割れることとなります。

 なお、2003年4月からのキチンサイクルは、2006年にピークを打った後、次のキチンサイクルのピークで2006年の高値を超えています。

 しかしながら、今回は2006年から2007年の値動きのように高値を奪還できないでしょう。なぜならば、2006年当時は、上海総合指数がまだ暴落していませんでした。今回は、すでに上海総合指数が暴落しており、世界の暴落の流れに巻き込まれるため、戻り高値は、それほど高くならないと考えています。

 また、2006年当時は、人口ボーナスが回復局面にあったことも見逃せません。現在は、人口ボーナスの崖の上にいます。


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最後に

 ここまで、過去の類似する局面との比較により、日経平均株価のピークはとうに過ぎ、15000円までいったん落ちた後、それほど高い戻り高値にならないまま、2017年の後半に10000円の大台を割れることをご確認いただきました。

1 当面の底値は、2015年11月に15000円

2 戻り高値は、2016年2月から8月に17000円

3 一万円の大台割れは、2017年11月

 株価の予測というのは、天気予報と同じであり、季節性やサイクル、人口動態、世界経済の動向などを俯瞰的にとらえれば、おおまかにではありますが、今後の動向を完全に言い当てることができます。

 完全に値動きをとらえられる局面というのかあるからこそ、ジョージソロスやドラッケンミラーは富豪になったのです。本稿での予測が、みなさんの投資判断の一助になれば、幸いです。

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2015.9.7 追記
 ほぼ予想とおり、日経平均が暴落中です。私の予想ですと、10月中旬には15000円台に突入する見込みです。

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