日経平均公式ガイドブックによると、日経500種平均を16業種に分け、各業種ごとに額面修正方式で計算した業種別平均指数の算出開始年である1972年からバブル最高値までに証券業は40倍になっている。現在の 日経500種平均のうち証券業として登録されているのは、野村、大和、松井、東京東海、マネックス、カブドットコムであり、1989年当時に存在した証券会社は野村と大和しか残っていない。そして、この二社は1972年からバブル高値まで10倍程度しか上がっていないことから、現在は上場廃止となった証券会社が100倍近い上昇を見せたことになる。
 もういちど株価総覧に立ち返り、現在は上場廃止になってしまった証券会社群が1987年当時、どれだけの上昇を見せていたのか確認することとしたい。
 しかし、実際にバブルが来る新興国で中小証券の株式を保有するのは非常にリスクである。日本のバブル崩壊後、比較的上昇しなかった大手二社以外はすべて上場廃止になってしまったのである。