UBS証:12年度はTOPIX930まで上昇も、政策効果で業績拡大   
12月2日(ブルームバーグ):UBS証券では、2012年度の日本企業の業績は政策効果などで大幅増益になる公算が大きく、業績の伸びを勘案すると、同年度のTOPIX目標値は現状比26%高い930ポイント程度になるとしている。   同証が1日付の投資家向けリポートでこうした見解を示した。平川昇二チーフストラテジストは、天災などなく経済活動が正常化する点や、補正予算の執行が収益に寄与する点、為替介入などで円高の勢いが弱まり、収益への悪影響が軽減される点などを根拠に、東証1部企業(金融含む)の12年度の純利益増益率を20.7%と試算している。   11年度は、株主資本利益率(ROE)が5.9%と前年度比横ばいでTOPIXのターゲットは750程度。一方、12年度はこうした収益回復が達成できるなら、「ROE7%予想でTOPIXターゲットは930程度まで引き上がる」と、平川氏は指摘した。TOPIXの1日終値は740.01だった。   平川氏は、質が高く、流動性のある大型株であるTOPIX100銘柄に注目している。大型株の相対株価が過去のレンジ下限に達している点や、12年ROEが相対的に上昇するにもかかわらず、TOPIX100のミッド400指数に対する割安感が浮上している点を挙げた。

TOPIXは930へ

ゴールドマン証:12年の日本株は後半から反発、上下両方向へリスク   
12月2日(ブルームバーグ):ゴールドマン・サックス証券では、2012年の日本株は年後半から反発し、マクロ環境が想定以上に好転すれば、TOPIXが現状水準から最大22%上昇する可能性があるとみている、一方で、世界的な景気後退に突入した場合には同指数が19%下落する可能性があり、上下両方向にリスクがあるとしている。   ゴールドマン証が1日付の投資家向けリポートでこうした見解を示した。チーフ日本株ストラテジストのキャシー松井氏は基本シナリオとして、ユーロ圏がある程度安定を取り戻し、その他地域が経済の軟着陸を果たせば、TOPIXは今後1年後に800ポイントまで上昇するだろうと予想。さらにマクロ環境次第で、900近くまで上昇する可能性があるとした。   ただし、マクロ環境がユーロ崩壊などにより世界的な景気後退に突入すれば、TOPIXが600前後まで下落するリスクも内包しているという。1日の終値は740.01だった。   また松井氏は、12年の相場テーマとして株主還元、安定成長、中国を挙げている。

TOPIXは 年後半から反発し900近くへ 、 600前後まで下落するリスクも内包 。

ドイツ証:12年日本株は年初横ばい、景気懸念和らぎ4-6月上昇へ   
12月2日(ブルームバーグ):ドイツ証券は2日、2012年の日本株相場について、TOPIXの高値水準を現状比およそ2割高い890ポイントと予想した。早ければ、3-4月にも世界経済のリセッション(景気後退)・リスクが払しょくされ、リスク資産への資金シフトが始まるとしている。   同証の神山直樹チーフエクイティストラテジストは2日付の投資家向けリポートで、米国経済の回復への信頼感が高まるには時間が必要のため、年初は700-750のレンジで横ばいが想定されるが、4-6月ごろに上昇すると予想。7月ごろに、850-890のレンジへ回復するとのシナリオを描いた。ただ、欧州や日本の国内総生産(GDP)予想成長率の下方修正、円高などから、12年度のTOPIXの予想1株利益を67.1円から64.9円へ見直したため、1年後の水準予想は従来の930から890ポイントへ引き下げ、年後半から終盤にかけては足踏みの展開を見込む。   注目の10銘柄として、鹿島、東レ、グリー、田辺三菱製薬、楽天、リンナイ、アイシン精機、伊藤忠商事、住友不動産、NTTドコモを挙げている。

TOPIXは 4月-6月 ごろに 上昇し890へ 、 年後半から終盤にかけては足踏みの展開