株式週間展望=買い控え、スピード調整か、日銀短観の悪化が重石に

9時25分配信 モーニングスター

来週(13~17日)の東京株式市場は、短期間での急ピッチな上昇への警戒感や、15日発表の日銀短観(12月企業短期経済観測調査)の景況感悪化などから買い手控え機運が強まり、全般相場はスピード調整の色彩が強まりそうだ。ただ、今週から活発化している中低位株物色の流れは継続しそうだ。日経平均株価の想定レンジは1万~1万400円とする。

今週は、米国現地3日発表の雇用統計悪化を受け、外国為替市場で一時、1ドル=82円台へと、円高・ドル安が進行。株式相場への影響が懸念されたものの「中期的に判断すれば円高・ドル安の是正が進行中」との見方が大勢を占めたことから、週前半の下げは小幅にとどまり、後半は再び円安・ドル高傾向が強まったことから、全般相場は堅調な推移となった。
日経平均は、6月の戻り高値(1万238円)を上回り、次のフシ目は、4月5日の年初来高値(1万1339円)となってきた。米雇用統計発表後の円高・ドル安に対して日本株が抵抗力を示したことは、市場の明るさを増す結果となった。

ただ、来週は15日に発表される日銀短観の内容で、景況感悪化が予想されることから、これが主力銘柄の買い控えにつながる可能性がある。複数の民間調査会社の事前予測によると、大企業・製造業の業況判断指数(DI=「良い」と答えた割合から「悪い」と答えた割合を引いた数値)の中央値は3(前回9月実績は8)となり、5ポイント程度の悪化を見込む。リーマン・ショック以降の景気回復の中で続いていた改善が7期(1年9カ月)ぶりの悪化となる。9月のエコカー補助金終了や、円高による収益悪化などの影響で、事前にある程度予想されてはいるものの、株価への影響は避けられそうにない。
さらに、大塚ホールディングス(4578、医薬品)の大型新規上場に関心が集中することでの他銘柄の商い減少も予想される。また、東証1部の騰落レシオ(25日移動平均)が160%を超え、データが取得できる中での過去最高水準となっていることも無視できない。
需給面では12月第1週(11月29日~12月3日)の買い越し額が1333億円(東証調べ)と膨らんで5週連続となった外国人投資家の買いも、来週はクリスマス休暇入りもありやや縮小しそうだ。
主力の大型株が手掛け難い地合いの中で、個人投資家による中低位株の底上げを狙った物色は継続しそうだ。また、12月期決算銘柄の配当取り活発化も予想される。

日程面では、FOMC(米連邦公開市場委員会・14日)、EU財務相緊急会合・同首脳会議(16~17日)、米12月フィラデルフィア連銀製造業景気指数(17日)などが注目。(冨田康夫)

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